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何でも治るわけではありません。

何でも治るわけではありません。

投稿日: 2008年2月24日

40歳代の男性。

 昨年1月に多発性硬化症という難病の診断を受けられた方です。
この他に手足のシビレが出現したので、評判のある都内の整形外科と整体院に1年間
通院していました。整体は健康保険が使えないので、自費で多額の治療費を支払ったそうですが、
一向に良くなりません。担当の先生に聞いてみても、
「必ず治るから!」、「時間はかかるけど焦らずやれば治る」と言われたので、真面目に通院されて
いたそうです。しかし、良くなるどころか手足のシビレは強くなり、手指の動きがだんだんと悪くなり、
友人に連れられて来院されました。

 神経学的検査の結果、手足のシビレはあきらかに「脊髄圧迫による神経障害」でした。
このまま放置していては神経麻痺が進行し、もはや回復不可能になってしまいます。
すぐに手術に対応できる整形外科への受診をお勧めしましたが、ご本人は納得されません。
「治るといわれているのに・・・。」と言った様子で私の説明には懐疑的です。
 
 結局、もう一度考え直してみたいということで帰宅されました。
その後、連れてこられた友人から伺ったところでは、また元の整形外科と整体院で治療を
始めているらしいのです。もちろん、治療法の選択は患者さんのご自由です。
しかし、客観的に見て、経過観察と整体や投薬だけでは回復の可能性が低いケースに対して、
漫然とした治療を続けていくことの責任を、担当している先生はどのように考えているのでしょうか?

 患者さんを説得し切れなかった私も未熟だと思いますが、それ以上に患者さんの「信念」や「誤った
思い込み」に対して成す術がないことの無力感を味わいました。それでも、誠心誠意の説明と施術を心がけ、継続してゆく以外に私たち施術家ができることはありません。


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